初◯◯◯◯◯。【本物の男】

深夜3時…

森林の空気を吸いたかったのと、樹液ポイントに、【コクワガタ】でもいたら楽しいし、持ち帰ろう…

そんな気持ちで森林へ向かう。

『コクワー、いるのー♪』みたいに歌いながら、しばらく進みながら。

…ふと、地面に黒い物体があったのを確認した…

【もしや!!】

【いた!!カブトだ!】

気付くと地面に膝まずき、四つん這いになり写真を何枚も撮りながら。

あまりの感動に、稽古の疲労も、膝の古傷の痛みも本気で吹き飛んでいた。

【すげー、…やったぁ…しかも雄だ】

道場のカブトムシの蛹達が、ようやく羽化して、まだ羽が白かったり、ようやく黒くなったりだが、まだ土の中でだが、ケースの下から成虫になり始めたのを…この数日の間に確認していたから、自然界のカブト達も地上に出て来るまで、もう少し時間が掛かるだろうな…なんて考えていたから。(彼らは蛹室で成虫に羽化してから、自力で地上に出て来るまでには数週間は要する)

時期を考えると、この時期から地上に出て来るカブトムシ達が、早々に交尾を済ませて卵を産んでいく訳で、昼間の気温や、彼らのサイクルの中での時間差を考えると、出て来たばかりの成虫を捕まえたのだなと思う。

捕まえた瞬間の、雄カブトムシの背中の匂いを嗅いだ。

土から出て来たばかりなんだなと感じた。

いやぁ、すげえ。

まだまだ深夜は肌寒いし、樹液ポイントにすら何もいなかったから、早々に引き上げた。

『カブトー、いたよー♪』

みたいな歌に変えていた。

【後で、ブログろう…(カブトムシ)】

そんな気持ちで満足感に浸りながら。

帰り際…でかい蜈蚣が歩いていたが…

こういう系のは、大の苦手。

【まさか飛び跳ねたりしねーだろうな…】

恐る恐る…写真を撮りながら。

だけど、体に張り付いたりしたら一番、声を出して飛び上がるのはゴキブリの存在だ…

あんな生き物は、この世にはいなくて良いし、あんなのを目の当たりにして、平然としたり、ゴキブリを目の前にして…変な男気は絶対に見せないし、あんなのは怖いのは当たり前だし、気持ち悪過ぎる。

それよりも…

【初カブトムシ】

しかも雄だ。

最高。

かなりの幸せ。