…1年前…届かず助けを求められた。
『…先生…届きません…』(精一杯に背伸びをしても…蓋がハマるまでに、あと5センチが足りずだった)
…今日
『…先生!…もう普通に届きますよ…今年は…』と、龍君が笑顔で強そうに話す。
写真を撮りたく、近くに並びながらも…手助け無しに、呆気なく確かに手が届いてしまった…。 (髪型も笑顔も昨年と変わらないのに…)
…今年も手助けをしながら、彼を いじろうと考えていたのに…今回…そこは普通にクリアを考えていた彼。
『…おぉ…すげーな龍…今年は届いたな…』と平然と言いながらも…
【…いま…かなり背伸びしていただろ】 と…何かの理由を探しながらも、彼に言いそうになりながら…
当たり前に蓋を開けて、手も届きながら…彼を いじる間も無かった…
龍君、逞しくなっていた…


