
【2024極真祭】に向けて調整中の神代さん。
奥には、ウエイトトレーニングをする杏紀さんが…

多田君&布田君が、それぞれに体を動かしながら汗を流していた。

布田君の華麗な足技は健在。

重たく鋭い上段廻し蹴りを蹴り込んでいた。

幼少期から極真空手で切磋琢磨してきた彼ら。

幼馴染みみたいな間柄にあり、ともに28歳になる学年。

同期の友人関係。

彼らは極真空手を通じて知り合った。

長年、厳しい稽古を積み重ねて、二人とも十代のうちに黒帯の昇段審査に合格して共に極真空手の有段者になる。

金久保が二人を黒帯の昇段審査に推薦した。
布田君は中学二年生の頃で、多田君は高校二年生の頃だったはず。

久しぶりの極真空手で互いの心技体を通じて、楽しそうに稽古を積み重ねていた布田大樹君&多田将太朗君。
【見てごらん、カッコいいだろ?ああいう黒帯の先輩達に(頼りになる勇ましい)ならないとね…杏紀もいつか】と、近くにいた杏紀さんへ話し掛けた。
【おーす!…すごっ…速い…】と、いつもの様子で杏紀さんが返事をする。
大樹君と一年ぶりに会えた事も凄く嬉しかったのと、彼の今現在の堅実な生き方を知り、また彼の優しさや責任感を含めて有り難く、多くの物を感じる事が出来て、とても微笑ましい気持ちになれた。
彼はそういう男だ。
布田君は、まさに天賦の才能がある生徒で、極真空手の青少年大会では数々のビッグタイトルを制覇しつつ、選手としては中学3年生あたりまで大活躍した。
稀に見る才能の持ち主の一人でもあった。
多田君、布田君、永吉さんとは基本的には一年中、連絡を取っている。
【大樹、楽しそうだったね、頼めば、ああして直ぐに来てくれるし本当に有り難いし、昔からなんだけど、大樹にはまるで邪念が無いね、もちろん将太朗もそこは同じなんだけど、常に一年中、邪念だらけの俺とは、二人とも大違いだな…】と、大樹君が帰ってから、将太朗君へと語り掛けた。
【いやいやいや…】と、将太朗君が謙遜プラス、金久保への慰めの返事をしてくれた。
布田大樹君、多田将太朗君、共に本当に頼りになる生徒達であり、彼らとは長年の付き合いになる。
二人とも、人としても男としてもいつも本当にカッコいいなと思う。
今は立派に自立していて、それぞれの人生を真剣に歩んでいる。
自慢の生徒達であり、まさに日本の宝達だと思う。
2024/11/23