国際大会を優勝で終えた拳三君が道場に来ました。
『おめでとう!!』と仲間達が、拍手喝采で近寄ると、彼は少し照れた様子で頷いていました。
彼はいつも試合に勝っても、あまり浮かれたり天狗になる様子は元からありません。
1年間、本当に凄まじい快進撃を続けて来ました。小学6年生では荒木拳三君が【日本最強】と感じて来ましたが、中学1年生になり、実際に国際大会でも世界一になってくれました。
少しの間、心を休ませてあげたいなと思いました。
彼とは今日、色々話をしました。
【気楽にやるように。空手を楽しみながら、また組手試合に出たくなれば、その時には必死にやればいいし、今は先の事を考え過ぎずに、空手は楽しめばいいよ】と話しました。
彼に限らず、何事も結局は本人の意志です。
現役の選手を長年続けて来ると、時に心が磨り減り、目標を失ったり、何の為の空手なのか? と自分自身も考えた事もあったかと思います。
自分自身も20年間を一般の現役選手として試合場でひたすら戦ってきましたが、空手が実際の仕事になるまでには簡単な道程ではなかった事実もあります。
自分は何がしたいのか、何をして生きていけば良いのか、空手を仕事に出来るのか…と、10年近くを毎日悩み続けた時期もあります。
その間も、稽古だけは怠る事はありませんでしたが、心が苦しかった時期は確かにあります。
ただ流れに任せてモチベーションが無くても、空手をとりあえず、続けるしかなかった時期もあります。
勿論、空手事態を嫌いになった事は一度もなかったです。
何事も一生懸命に取り組み、好きでいたら良い時期も、苦しい時期も後々は全てが良い経験になるかと自分は思います。
それは子供も大人も同じ。
一般部に…
なんと 半年間ぶりに村松君が来てくれました…
ビックリしました。
彼は仕事の関係で半年間、伊豆へ行っていたので稽古には来れていませんでした。
4月に帰って来たのに今日、初めて道場に来たのでそれを突っ込みました。
『知られると稽古に来いと言われてしまうので…』と村松君。
『当たり前だろ、もっと早くに連絡くらいして来いよ』と笑いながら話しました。
仕事も忙しく、上手くいっている様でした。
一生懸命に働く男の精悍な様子がありました。
彼が道場に来ると全体が本当に明るくなるんです。
人に嫌われたりする事のない優しく、男気のある彼は自分の後輩でもあります。
稽古後によく村松君の自宅で風呂に入らせて貰いました。
稽古後に真夜中のドンキーに、プロテインの買い物に付き合って貰ったり、自分の自宅まで車で送って貰ったりもあります。
彼は生徒であり、後輩でもあり、友人に近い存在です。
忘れた頃に道場へ来てくれます。 (彼は退会を希望しても無しです)
いつもスタミナはないですが、笑【才能は本物の天才】
あんな動きは日本人トップ選手でもなかなか出来ない、というような動きをします。
今日も皆に胸を貸してくれました。
美優さんとの組手は見応えがありました。