16:45~19:20上宿小学校演武会リハーサル。


演武会に参加する生徒達は殆ど来てくれた。
やることが重なり、バタバタしていたが、演武のリハーサルも何とか纏まった。
有り難いなと思うが、皆少年部の先輩達は頼りになる。
リハーサル後は、全員でフィジカル、基本稽古、補強、ミットで追い込み稽古。(審査の見極めを兼ねる)
皆の全てを語りたいが、今日の元気度も凄かった。
審査の見極めに関しては、一人一人、慎重に見極めをしながら判断をしている。
ここ数日間、仕事もプライベートも含め、色々と考えていかなければいけない事もあり、実際に統制をとらないといけなかった場面も事実だが、全てを含めた中で、やるべき事を判断して決めていく事であり、それも特に問題は無い。
少年部…特に上級(緑帯)4級以上の取得については、昔から更に慎重に判断をしてもいる。
自分自身が東大和道場を任されてから、既に7年間が経過した。
当時の少年部の子供達も、幼年部から高学年も、とにかく純粋で、一人一人全員を可愛いなと思いながら、次第に道場に足を運ぶのが楽しくて仕方が無くなっていった。
【ああ…この子達を全員、みていきたいな…空手を教えたいな】
最初は、急な臨時で…東大和道場に指導へと来ていたが、回数を重ねる度に、様々な気持ちが深まっていく。
それまでは、三茶の職員として三軒茶屋道場のみで、働いていた事と…どちらに気持ちの比重を置いたら良いのか解らなくなり、苦しくなる事も実際にあった。
三茶の子供達も可愛いし…新しく、当時の東大和の子供達を知る程に…彼らも、同じくらいに可愛いと感じる様になっていた。
【どちらに心を向けたら良いのか】
苦しかったが、実際に決断を迫られた。
自分自身が、東大和へ行くしか無い状況と、一番…自分自身が適任だと、田口支部長から、東大和道場の責任者を任される事となった経緯もあり。
田口支部長から頼まれ、また…既に東大和の子供達全員が可愛くなり、本当に…
【押忍、解りました】と、二つ返事で、東大和道場の分支部長を担うと、決意を固めた。
加藤先輩(現、上野毛道場・分支部長)に相談した。
『…三茶の生徒達と、いきなり別れるのは辛いので…東大和道場に移っても、週に一度(木曜日)だけでも、三茶の少年部2クラスの指導に入ったままでも大丈夫ですかね?…』
『近藤の(三軒茶屋道場の指導員)Aクラス…(一般部選手クラス)もあるし(少年部2クラス後に)…いいと思うよ! 俺からも金久保の気持ちは支部長には話すから』
そんな事を話してくれた記憶があり…
【…良かった、今の生徒達(当時、毎日みていた三茶の生徒達)と別れないで済むんだ…】
【それなら頑張れるし、寂しくないし、むしろ更に多くの生徒達と関われる様になるし、嬉しい】
そんな気持ちを感じていた。
何となく任された訳でも無く、何となく、じゃあ仕方がないなと、東大和道場へ来た訳でも無く、今の毎日に到るまでには…当時はそれなりの葛藤があった。
分支部長として、東大和道場を任せられるという事は、凄く光栄な事であり、分支部長への任務が決まるまでにも、それなりに急ではあったが【俺がやるしかないし、俺意外に誰がやるんだ】と自分自身に奮起をさせて意思を固めた。
そんな状況を経て何年かは、週に一度だけ三茶の少年部達の指導をしていた。
完全に東大和道場に移る際には、三茶の子供達や、少年部の親御さんから…花束や色紙を頂き…その日の夜には、田口支部長に、焼肉に連れていって頂いた記憶もあり。
【…これからは東大和道場のみに、専念していく事】
再度、新たに決意を固めた記憶がある。
当時…最後の三茶での少年部クラスの日には…顔面蒼白で稽古に来て、最後まで悲しそうにしていたのが、過去に綴ってきた大坪航君だった。
彼以外にも、三茶の少年部を指導していた木曜日の少年部クラスに来てくれていた生徒達で、自分自身が抜ける際に、実際に退会をしてしまった生徒達もいる。
それ以外にも、高木信君や、真渕来夢君、他、沢山の幼年部から、高学年の生徒達との別れも…実際に東大和へ移る際には凄く辛かった。
自分自身は、一日一日を、そのくらいの気持ちで一年中を、常に真剣に一人一人の子供達へと接している。
一番は、一人一人全てを好きだという事。
誰が可愛くて、誰は可愛くないとかは生徒達へは一切無い。
生徒達、一人一人の性格や、子供達の親御さんが、空手を習わせる際の目的に対しての、一人一人の現時点での状況を、一年中を可能な限り、観察してもいるし、それらを踏まえて様々な場面で子供達と接している。
自分自身は、実際に一般選手として稽古を積み重ねたいと考えながら、自分自身と向き合っている一年中でもある。
【いつ何時、実際に命を落としてしまうか解らない…それと、いつ何時…少年部達と別れるかすら解らない】
それくらいの気持ちで、常に彼らにも接しているという事。
大袈裟でも何でも無くて、実際にそれらを感じて過ごして、現役の選手や、自身の稽古も繰り返して来たし、毎日をそのくらいの気持ちでいるのも事実で。
ただ、実際に空手を大好きでもあるから、ひたすら続けてきた事が勿論、一番であるかも知れないが。
当時、東大和道場に来た際に…有馬悠翔君が、本当に一番幼い生徒だった。(当時、4歳だったかと思う)
【空手を通じて必ず成長をさせたい】
そんな気持ちで、彼に接してきてから、既に7年間が経つ。
純粋であり、本当に可愛いし、今では本当に頼りになる立派な選手思考の、ポジティブな生徒へと成長を遂げている。
【空手の稽古が辛くて…いつ辞めてしまうか、本当に解らないけど、誠心誠意な気持ちで接する事】
本当にそんな気持ちで、彼にも接してきた。
いつか組手試合に出るとか、帯が上がる様になるとか、そんな事すら、考えられもしないくらいに…彼は、か細く常に泣いていたが…やはり可愛かった。
周りの先輩達にも、彼は可愛がられていた。
当時の世代の生徒達が、今も自分自身の元にいて…お互いが、良きライバル関係にあり、普段は仲良しな仲間達でもあり…それは自分自身が、彼らに指導をする際に、理想と描きながら、接している部分でもある。
東大和道場に来てからだけでも既に7年間に渡り、いつも皆に話してきた事は…
【一生懸命にやる事】【周りと比べない事】【彼ら自身が努力をする中で、各々が様々な事を前向きに感じる事】
これが理解できないなら仕方がないし、何かの事情で仕方が無く空手を辞めていくのも、寂しいが仕方がない事も、過去には実際にあった。
様々な現状や、自分自身の思想がある中で、自分自身の東大和道場を作り上げて来た事。
実践の試合に出るのであれば、結果を残す事は勿論、大切でもあり、そこに拘らなければいけないが。
指導するには、自分自身の生徒達には常に勝たせたいとばかりすら、考えてもいるし、その為の指導に力を入れてしてしまうのも、本当に事実でもあり。
何故なら、彼ら一人一人が、自分自身の生徒達であり、全員が可愛いからに他ならない。
緑帯になる為には【関東大会での一勝利以上】
自身が東大和道場に来た時には、支部内の初級クラスの組手試合で、入賞経験も無い、移動、型稽古も、ろくに知らない子供達が実際に緑帯を絞めていたりもした。
当時、緑帯を絞める少年部の生徒達は、不動立ちも出来ない、稽古はふざける、話しはまともに聞かない…だけどセンスや運動神経はあるし、子供だし可愛い…
そんな緑帯を絞めている少年部達が実際に何人かいた。
組手試合では、後々に実力を付けさせて、礼儀を含めて様々な部分を変えさせてあげたいなと感じながら彼らに接した。
皆、可愛いに決まっていて、子供だから、時には叱る事もあるが、彼ら一人一人を常に観察しながら接している。
少年部の緑帯に関しては、東大和道場の少年部達には【関東大会での1勝利以上】を目標に指導はしてきた。
何故、それを掲げたか…
皆に目標を持たせて、緑帯になるには実際に努力が必要だと感じさせたいからでもあった。
世田谷東支部の少年部の、緑帯規定には【初級クラスでの入賞経験】【ビギナーズカップを含めて、2回以上の西東京都大会での出場経験】
それらが設けられてもいるが。
では…何の為に、東大和道場では【関東大会での1勝利以上】を目的にさせている事や、それを目指しながら、少年部達を鼓舞させているか。
【そのくらいの気持ちで目標に向けてやるべき事】
決定事項でも何でも無いが、人と比べる物でも無ければ、先ずは、自分自身の足りない部分に取り組むべきであり。
7年間、ひたすら、彼らにも話してきている部分ではあるが。
【長年、直向きに一生懸命に空手を継続する者もいて、帯うんぬんを気にせずに、…組手試合も苦手ではあるが、その他に緑帯に見合う実力があり、それまでに、それだけの努力を重ねて来たのであれば】【例外はある】
長年、子供達に語りかけ、何故…ここまでを、今から説明をしなくてはいけないかも解らないが。
言葉には出来ない部分は多々あり。
ただ【何故…次に進めないのか?】【何故、黄色、緑、茶色帯になれないの?】
仮に、それらを本人、もしくは親子さんから問われれば、個々の全ての現状を一人一人に説明はするし、納得のいくまで当たり前に説明もする。
周りが判断する物では無くて、自分自身と一人一人の生徒達との信頼関係の中にあり。
仮に子供達が…【なんで、関東大会で勝利もしていないのに不公平だ】と感じて不満に思うのであれば本人には理由はいくらでも話す。
長く通う間に解るとしか、言えないし、子供達自身が本当に、実際に不公平だと思うなら、一人一人に解るように説明は全て出来る。
【関東大会以上の試合で1勝利以上をしたら緑帯になる】
これは実際に、可能性を含めて、それをクリア出来る生徒達であり、仮に10年間…
どんなに頑張っても、それが明らかにクリア出来ない生徒達がいたら…じゃあ、その生徒達は、黄色帯の一本線から先に進めなくて、それ以上は無いし、諦めたら良いか、それが出来なければ、いずれ空手を辞めたら良いのか…
そんな事では無いし、そういう事でも、まるで無い。
長きに渡り、全てを観ながら判断している訳で、過去にも組手試合の入賞以外にも、実際に緑帯(少年部4級)を目指させた生徒達も数人いた。
少年部達を強くさせたいし、目標を持たせたいと、前向きに彼らには鼓舞はしてきた。
ただ、それを促す生徒達は【努力をすれば…いずれ必ず達成を出来る生徒達だから】
それを考えて促している部分でもあるが、これ以上は語らない。
全てを、全ての人達が心地良く理解はされなくても全然、構わないし、自分自身の全ての言動の意味や空手の指導の信念は、当たり前に一人一人へと説明も出来るから良いし、生徒達との信頼関係でしかないし、毎分毎秒、年間を通して感じる部分でしかない。
これ以上は、何も無いし、他には無い。
誠心誠意、信念を貫いたら良いと考えているし、感じているし、信じた事は何も曲げない。
