極真空手。【選手として戦う理由】

11月4日(土)全日本大会二日目の朝から、ウエイトトレーニングを開始した。

終了後、2日目の多田将太朗君のセコンドに東京体育館へと向かった。 

全日本大会2日目を全て終了後、帰宅してから更に、ウエイトトレーニングと補強をした。

負けて悔しいから、また次に向けてという感情では無くて、完全に単なる習慣。

試合当日までに、1週間を稽古せずに身体を休める為、試合が終わると勝ち負けを関係無く、同じ事はいつも行う。 

動かさずにいる事に苦痛を感じる為、自分自身、気持ちが悪いんだとは思うが、稽古をすると自然にスッキリしていく。 

負けて悔しくない訳は無いが、最近はまた少し違う感覚でもあり、試合後の気持ちの切り替えも早くなってはいる。 

結局、負けても学ぶ物が沢山あり、酷く落ち込むという事は、この数年間は基本的に本当に無い。

勿論 負ける度に悔しさしか無いが、勝負の世界だし、仕方がないなと感じる為、稽古にも直ぐに没頭する。 

金曜日初日に負けて、帰宅してからは、さすがに…何もする気力は無かったかと思うが、その辺の記憶が既に曖昧だったりもする。 

…酒は少しだけ飲んだ。

そのあとは曖昧だが、敗退初日は良く眠ったのも覚えていて。

今回の第49回全日本大会の一回戦では、身長194センチ、体重117キロ (当日の彼の体重)の巨漢ロシア選手と、真っ向から打ち合いをした。 

物凄く深い部分で、自分自身の今の確認が出来て、色々な感情を知る事が出来た事、大舞台でしか感じられない空気を感じられた事が、やはり今回も大きな収穫だった。 

勿論…更には、やはり勝ちたかったし、悔しい気持ちや、不甲斐ない気持ちは本当に沢山あるが、次に繋がる沢山の事を得られたという実感もある。 

昔は全日本ウエイト制大会や、秋の無差別の全日本大会で負けると、一番酷い時には、一ヶ月間くらいは落ち込みながら、誰にも会いたくないし、口も聞きたくないな…と感じる事も沢山あった。

20代の頃は本当に常にあった…35歳の時のウエイト制大会の時にもあっただろうか。(ベスト4入賞を懸けた準々決勝戦で、前年度の全日本ウエイト制大会王者に、再延長戦0-3で負けた試合も、本当に落ち込んだ事も実際にはある…一つ下の中量級の体重の階級で、当時、一緒に稽古をしていた後輩が、同じ準々決勝戦を勝利して、初入賞をした直後の…自分自身の階級の準々決勝戦だった…負けたく無いし、俺も勝ちたいと必死に挑んだ試合でもあった)


2年前に(2015年)横浜で…選手生活で、稽古以外で(稽古では長い間には気絶させられた事も何度かはあるが)…初めて実際の試合場で、本当に気絶させられた試合があった。(上段後ろ廻し蹴りによるノックアウト)

倒された瞬間…足元に運び込まれて来た、担架へと乗せられる事は、当たり前に拒否をして、自分で歩いて試合場を出た事、直後に医務室に呼ばれ、ドクターストップが掛かりかけたが…第3位決定戦を、是非やりたいと医務室で医事の先生に訴えて了承を得て、倒されて直ぐに第3位決定戦を戦った事。 

一度、後頭部を蹴られて意識を遮断されて倒されている為、次に、もしも顔面殴打なりを受けたりしただけでも、直ぐに試合を中断して棄権をさせる…そんな条件と引き換えに、第3位決定戦を戦う許可を得た記憶がある。


第3位決定戦は(自分自身の注意2による、反則の減点1で判定敗退をしてしまったが…)

その試合でも実際には、ガンガンに顔面を、素手で殴られたりもしたが、試合は続行されたし、勿論、無表情で最後まで必死に試合を戦い抜いた。 

あの時の全てを含め、その大会自体も凄く思い出ではあるが、倒された経験自体も、結局は、今の自分自身の選手としての財産となってもいる。 

【倒されたまま…棄権をして、ましてや…第3位決定戦を戦わずに、この状況で何となく逃げたら…明日から子供達には、空手の指導なんて絶対に出来ないし…普通に職を失う】

自分自身に本気で言い聞かせて、自らを本気で奮い立たせた記憶がある。(横浜の1ヶ月後に埼玉で行われた、第13回城西カップでは…実際に試合場で倒された、2015第7回横浜カップで優勝をしたチャンピオンを、決勝戦で破って自分自身が優勝をした)

そんな事も色々含めて、空手の試合だけでも、過去には苦い経験も沢山あるが、結局は今の自分自身に繋がってきたのは、過去の自分自身の空手が全てだったと感じてもいる。

極真空手の【怪物】と言われる、世界トップクラスの強豪外国人選手達とも、この20年の間には本当に…ことごとく戦ってきた。

今回の対戦相手や敗戦も、結局は自分自身の生きる肥やしにもなり、その他の全てへと繋がっていく為、貴重な経験となる事を実感してもいる。 

ただ…やはり勝ちたかった。 

そこは当たり前な感情だが。 

全日本大会を終了して、昨日から良い事も沢山あった。

今日も本当に良い一日を過ごせている。 

昭島の真銅先生から労いの言葉と、御気遣いのメールを頂いた。 

自分の膝に関して配慮からの内容が、本当に嬉しかった。 

良い事は本当に沢山ある。 

ただ、日頃、やはり一生懸命に過ごしていてからこそだし、辛い事や嫌な事なんて、誰しもが必ずあり、いちいち落ち込んでいたら生きていけない部分もある。 

むしろ、自分自身は選手として、極真の国内最高峰の舞台や、素晴らしい大会に沢山出られている事、毎日働ける事、稽古を出来る事、沢山の子供達と接する事が出来る事や、空手を通じて知り合えた、本当に素晴らしい出会いが沢山ある事。 

それらを改めて感じられた事が、今回の大会に挑んだ、大きな価値と意味があるのでは無いかとも感じている。 


本を読む事が大好きで、それも毎日の習慣でもあり。 (何年も一年中、繰り返し読む本が何冊もあるが)

今日も新しい、凄い一冊の本を買えた。 

これからページを捲るのすら、ワクワクする。