夏休み。【自由研究】





深夜3時…

懐中電灯を片手に一人で玉川上水へ向かった。

【本当に捕えられるかな?】とワクワクしていた。

昨日 走り込みをした付近は まだ見付からず。

…しばらく 先へ更に進む。

【クヌギ】【コナラ】の木に、走り込んで【飛び前蹴り】を蹴り込む。

木の実ばかりが 落ちて来るも、余りの楽しさに我を忘れ、蹴り込みを繰り返した。

【…膝いてぇ…これ】と思い、蹴り込みを辞める。(こんな渾身の前蹴り、過去の試合では出なかった)

懐中電灯を片手に更に、じっくり先へ進むと…

【樹液が出ている所には必ず一匹はいる…】

K君の言葉を目の当たりにした。

正直 笑いが止まらなかった…

見付けた。

【ノコギリクワガタの雌】【たてノコの雄】【コクワガタ】【カブトムシ雌】

そこから先へ進む度に、次々に見付かる昆虫達。

カナブンもいた。

「ブーン」と音がして、額に、オシッコを引っ掛けられた。

【あ…!】と思いながら、周囲を探し回ったが、カナブンか、カブトムシか解らず、見付からず。

【本当にいたよ…K、コナラ、クヌギにやはり…】

そんな事を思い出し、1時間、玉川上水を先へ進む。

1本、1本の木々を下から上まで懐中電灯で照らす。

【いそうな木】【そうでない木】の気配と、見極めが解り始めた。

【樹液】とても臭かった。

【こんな匂いだったな…】と昔を思い出し、懐かしい匂いが漂う。

しばらく先へ進むと【カブトムシ雄】を遂に見付けた!(凄い感動だった)

他にも、懐中電灯で照らし、写真を撮ろうとする内に何匹も見失った。(明かりを照らすと慌てて動き、下に落ちる事も…)

一度、見失うと見付からなかった。

真っ赤な【ノコギリクワガタ雌】の写真を撮り、アップしたかったが、誤って削除してしまった。

あれを一番 載せたかった…(本当に真っ赤だった)

これ以上、先へ進みたいが、キリがないので、仕方がなくUターンする。

昨日、ダッシュをしていた辺りまでも、なかなか戻れない程先へ来ていた。

往復2時間を、随分歩いたが、良い運動になった。

朝方4時30分を過ぎる頃になると、鳥が沢山、鳴いていた。

毎日、来たいなと思う程の、小学生時代の気持ちと楽しさを取り戻した。

あの興奮、実際に行かないと解らないと思う。

野生のカブトムシ、クワガタ、めちゃくちゃ元気で、パワフルでもある。

樹液を沢山、吸っていて、昼間の光に当たっているカブトムシが赤くなる…と聞いた事もある。

【日焼け】なんだという説も。

あまり、定かではないが。

捕まえた昆虫、少年部にでもあげようかなと考えていた。

それか、自然の生き物なので逃がしてしまうか。

ティーシャツは、ずぶ濡れになる程に歩き続けて、大興奮だった。

本当に色々いた。

帰りは、空が明るくなり始めていた。